オートレーサーの不祥事とその後
前節の初日の川口ブチ走路は、予想に反して新井日和選手が1着でしたね。2級車がブチ走路不利のはずだったんですが、兄貴分が青山周平選手だけあって乗りこなしてきました。かなりエンジンも出てたんでしょう、2日目、3日目と連勝し、初優出の優勝戦でもいい走りをしてましたね。しかし、次節からはおそらく10H下がるでしょうから、人を抜くとなると苦戦するでしょう。
また、先日、36期生の合格者が発表されましたね。浜野選手や牧野選手の息子や早津選手の弟もいます。35期には2世レーサーや兄弟レーサーがいませんでした。35期の養成所では色々と問題があり退所者やデビューの遅れた選手が続出しましたから、今回は、養成所の規律が緩まないように入れたのではないでしょうか。もちろんデビュー後は期待出来そうな面々でもあります。
さて、今回は不祥事関係です。昨年の11月に、飯塚の鐘ヶ江選手が、自宅において女性の腕をつかむなどの暴行を加えて現行犯逮捕(東スポ11月12日)されたそうです。当初は2週間の斡旋停止の公式発表でしたが、いつの間にかその記事も削除され、年明けの1月延びてました。その後、再々延長でようやく3月17日が復帰戦となりそうです。飯塚が施設改修のため、山陽で復帰戦です。しかも、いきなりのG1プレミアムカップでの復帰です。飯塚の成長株ですが、どんな走りを見せてくれるでしょう。
まずは、過去に不祥事を起こした選手を調べてみました。古傷をえぐるようで選手には申し訳ないです。
大昔になれば、八百長や覚せい剤、宿舎抜け出しなどあるそうですが、私がオートを始めてからの不祥事といえば、福田茂選手、浜野選手、石田選手、高橋貢選手、小笠原修二選手、田中賢選手、畦坪選手が思い浮かびます。どんな不祥事だったかというと
浜野選手、石田選手
2003年にG1ムーンライトチャンピオンカップでの優勝戦で優勝した浜野選手に場内で、石田選手が祝福に駆け付けました。その石田選手から手渡された携帯電話で電話している映像がながれたものです。携帯電話は、石田選手が自身のレースをすでに終え、斡旋解除になったため、参加受付の際に預けていたものを受けとったものです。浜野選手からすると天国から地獄へ、まさにもらい事故ですね。1か月間の斡旋停止と、1年間のSG出場規制となりました。ちなみに石田選手は半年間の斡旋停止です。
福田茂選手
構造基準に違反したとして、2006年3月に3年間の長期斡旋停止となっています。違反の詳しい内容は公式に発表されてませんが、斡旋停止の長さから、かなり走りに影響する悪質な違反だったことがうかがえます。
高橋貢選手
2006年に飯塚オートで旧タイプの部品を使用したとして斡旋停止となっています。これは、 うっかりしたミスということで、14日間の斡旋停止となりました。ただし1年間のSG出場規制となりましたのでランク上位の選手にとっては厳しいものとなりました。飯塚の抜き打ち検査で発覚したと言われています。これが理由でしょうか、高橋の選手はSGやプレミアム以外はほとんど飯塚に来ないですよね。
小笠原修二選手
重富宣孝選手と並び私の好きだった選手の一人です。2011年に45人程度から法定金利を超える利息をとっていたことから、出資法違反で逮捕されています。本人申し出により引退となっていますが、刑事事件の有罪率は99%なのでクビになって周りに迷惑をかける前に、自ら辞めさせてもらったのでしょう。その後、執行猶予付きの有罪判決を受けていますね。
田中賢選手
2013年19日の午前9時45分ごろに、田中選手は酒に酔った状態で、他人の車のドアを開けて物色中、持ち主の知人の男性の胸ぐらをつかんで投げ飛ばし、強盗未遂で逮捕されています。朝っぱらから泥酔してたんでしょうかね。この事件以降、田中選手はきわどい走りは全くしなくなったので寂しいですね。
畦坪選手
あまりニュースになっていませんが、2021年に自宅において、女性の顔面を平手で複数回殴打する暴行を加え、傷害罪で逮捕となっています。鐘ヶ江選手は暴行罪でしたのが、傷害罪の方が怪我の程度は大きいでしょう。
一覧で整理すると
理由 | 最終出走日 | 復帰日 | 復帰戦まで の期間 | |
福田茂 | 整備違反 | 2005 | 2009.6.4 | 3年以上 |
高橋貢 | 整備違反 | 2006.9.20 | 2006.11.12 | 約2ヶ月 |
小笠原修二 | 出資法違反 | 引退 | ― | ― |
田中賢 | 強盗未遂 | 2013.1.18 | 2013.8.1 | 約6ヶ月 |
畦坪 | 傷害罪 | 2021.4.4 | 2021.9.13 | 約4ヶ月 |
鐘ヶ江 | 暴行罪 | 2021.11.7 | 2022.3.17 | 約4ヶ月 |
※浜野、石田選手は、古すぎて記録が残っていませんでした。
刑事事件にしても整備違反にしても、どちらもオートレースのイメージ悪化ですが、復帰後の選手の成績はどうだったででしょう。
復帰後の成績
福田茂選手(整備違反) 復帰戦までの期間:3年間以上
復帰第1戦:1着、2着、4着、1着
復帰第2戦:6着、7着、1着、3着
復帰第3戦:4着、3着、2着、1着
復帰後は好成績です。周りは優しいですね。
高橋貢 (整備違反) 復帰戦までの期間: 約2ヶ月
復帰第1戦:1着、3着、1着、2着(優勝戦)
復帰第2戦:1着、3着、3着、1着、1着(G1優勝)
復帰第3戦:3着、1着、2着、5着、2着
うっぷん晴らしと言わんばかりの成績です。整備違反でいままで勝ててたわけではないぞといった感じでしょうか
田中賢 ( 強盗未遂) 復帰戦までの期間: 約6ヶ月
復帰第1戦:2着、3着、6着、3着
復帰第2戦:4着、5着、6着、1着
復帰第3戦:8着、3着、6着、3着、7着(G1)
車券には貢献してますね。
畦坪 (傷害罪) 復帰戦までの期間: 約4ヶ月
復帰第1戦:4着、3着、1着
復帰第2戦:2着、4着、1着、4着
復帰第3戦:5着、6着、4着、1着
なんと復帰後の方がぜんぜん成績上がっています。
復帰後の選手は皆好成績といってよいですね。周りの整備を手伝ってくれるのでしょう。
鐘ケ江選手の復帰戦!地元ではない走路で、いきなりプレミアムカップですが、
迷惑かけた分、走りで獲り返す!どこかで1着獲ってくれるでしょう。